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Channel: スポーツナビ+ タグ:大型化
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ファンになる瞬間、そうでなくなる瞬間

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皆様、遅ればせながら、明けましておめでとうございます!昨年はたくさんのアクセス、および素晴らしいコメントの数々を頂き、本当にありがとうございました。スタート時から比べるとペースダウンしていますが、ブログ自体は長く続けて行くつもりです。これからも、少しでも独自性のある視点を心がけて、日本のスポーツ全体をさらに元気にする上で、何かのきっかけになるようなことを書けたらと考えています。素早い返信ができていることは少ないですが、皆様との意見交換は今後も大切にして行きたいと考えていますので、ご意見等ありましたら、いつでも気軽にお寄せ頂ければと思います。本年もどうぞよろしくお付き合い下さい。さて、少々時間が経ちますが、昨年末のことを書きたいと思います。JX-ENEOSウインターカップ2010。通称ウインターカップと呼ばれるこの大会は、インターハイ、国体と並ぶ、高校バスケットボールの3大タイトルと言われているようで、例年、千駄ヶ谷の東京体育館で行われます。日本バスケの代表的選手の一人でNBAも経験している、リンク栃木ブレックスの田臥勇太選手も、当時所属していた能代工業高校の一員として参加し、この大会で史上初の高校9冠を達成しています。 2006年から毎年最低でも1日は足を運んでいるこの大会。今回、会場で面白い感覚を思い出したので、スポーツにおけるファン心理について少々考えてみます。'10/12/17「インテルと城南、どちらを応援?(クラブW杯準決勝)」で、あ様から頂いたコメントとも関係がありますので、よろしければ合わせてご覧頂ければと思います。この大会を観戦したきっかけは、単純にどんな大会なのかを知りたい一心でした。この年に留学先のアメリカから帰国した私。留学前と後とではスポーツに対する知識も目線もだいぶ違いがありましたし、当時の日本のスポーツを可能な限り現地で観てみたいという意識が強く、その一環で東京体育館まで行ったのです。高校バスケの勢力図も知らず、出身校も出場しておらず、完全に中立な立場で観戦した最初の年。私にとっては、非常に印象に残るチームの試合に遭遇することになりました。学校にも地域にも全く縁はありませんが、岐阜県の強豪として毎年のようにこの大会に出場している、岐阜女子高校という学校です。全国優勝するほどとまでは言えず、年によっては初戦敗退などもありますが、2006年のウインターカップと2007年のインターハイで準優勝している、いわゆる全国大会の常連と言って良いでしょう。バスケ以外にもかなりの種類の競技を観ていて、どちらかと言えば浅く広く色々チェックしている私としては、今でもこの学校について熟知しているとまでは言えません。ですから、もし認識に誤りがありましたら、是非ともご指摘頂きたいですが、私の見た限りで言えば、このチームのカラーはスピードと攻撃的なディフェンス「でした」。2008年くらいまでは、ポイントガードとシューティングガードに150cm半ばくらいの選手たちを起用。大柄の選手たちを翻弄する、スピード感溢れるパスやドライブなどを攻撃の持ち味として、ディフェンスでも、試合中のかなりの時間オールコート・マンツーマンで激しく相手にプレッシャーをかけるなど、判官びいきの視点であれば、観る側を大いにエキサイトさせてくれるようなプレイをするチームだったのです。とは言え、多くの方がご存知の通り、バスケットボールで非常に重要な要素の一つはプレイヤーの身長。同等のスピードやテクニックなどを持つ選手であれば、身長が高い方が、一般的には有利です。さらなる強化を目指してのことだと想像しますが、岐阜女子高校に関しても、ここ最近は多少なりとも中心的なプレイヤーの大型化が進んでいるような印象を受け、私の感覚ではその分、最初の年(2006年)に見たような、目が覚めるようなスピード感というものを味わえなくなったようなフィーリングを、昨年末は受けたのでした。一昔前と比べますと、日本人の体格もかなり変化していますし、アジリティ(機敏さ)に富んだ大型選手の活躍の場が増えるのは、特にバスケにおいては自然な流れだと思います。一方で、日本人の体格の進化(?)もそろそろ頭打ちというニュースも先日出ていましたが、海外のアスリートと戦う上では、フィジカルの不利さとは縁を切れないであろう日本人。多数派かどうかの確信は持てませんが、我々日本人には大なり小なり、「柔よく剛を制す」的なものに美徳を感じるような気がするのです。一般には体格に勝る欧米などのアスリートに対して日本人選手が健闘を見せ、「小さくてもこれだけできるんだぞ!」といった感覚で喜ばれる方って、相当な数いらっしゃるのではないでしょうか?以上のような観点で話すなら、2006年に初めて見て衝撃を受けた岐阜女子高校、あくまでも私の感覚ですが、今年は残念ながら面白いチームではありませんでした。この学校の目指す方向性が間違っていると言っているのではありません。もう少し正確に表現するなら、「私が」このチームに求めるものと実際とでは、最近は食い違いがあるということです。つまり、一スポーツファンとしての私の視点からすると、2006年にファンになるきっかけがあったのに対し、最近は「私が」ファン離れをしてしまう要素があったわけで、こうして人って何かのファンになったり、そうでなくなったりするんだなあと、改めて実感したのでした。もちろん日本の高校スポーツですと、別にファンを意識したチーム作りをする例はほとんどないのでしょうけれど、プロスポーツなどに視点を移してみると、マネジメント側の人は、こういう感覚も持ち合わせることがプラスにはなるのだと思います。一方で、自分の趣味を振り返ると面白いのは、上記のような日本人的な感覚(?)、私の場合は全競技で感じることではないということです。例えば'10/12/23「2010 JAPAN X BOWLを観戦して思う」で取り上げたアメリカン・フットボールの場合。在米時に本格的に観るようになったこともあり、馴染みがあるのはどちらかと言うとNFLになるのですが、私がアメフトを観る時にはアメリカで割と一般的な、パワーや荒々しさを求めている自分がいたりする訳です。何もスポーツに限ったことではありませんが、消費者心理やユーザーの感覚など多様化している今の時代においては、ターゲット層というものが事実上存在しないようなことも多い訳で、マーケティング担当者などは本当に大変だと思います。どういうきっかけでファンになるか?それともそうでなくなるのか?一つの答えはないですが、考えれば考えるほど頭の中では堂々巡りになる訳で、非常に興味深いテーマなのではないでしょうか?時間がある時のヒマつぶしには最適ですね(笑)。

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